POKKUN's Life

クワガタ・ゲンゴロウ・小動物飼育など

ノコギリクワガタの累代飼育(終)


8月になりまして、いよいよクワカブシーズンもわずかとなりましたなw

前回の冒頭でも少し触れましたけど、今年のPOKKUN一家はSON(小)がクワカブに目覚めたことも手伝って、何度となく観察・採集に出かけました (。・x・)ゝ
そこで今日はそんな観察・採集記でも・・・
と思ったんですけど、実はクワネタでは書きかけの記事がありました(´▽`*)アハハ

というわけで、書きっぱなしになっていたノコギリクワガタの累代飼育記、最終回に変更〜
画面左にありますカテゴリ別アーカイブ『ノコギリクワガタ』で、おさらいの上お読みくださいませm(._.)m
なんだか間延びしたブログ運営で申し訳ございませぬъ( ゚ー^) スマソ


・・・では、参ります

写真はさかのぼること1年以上前の2009年6月20日に取り出した新成虫であります
サイズは約60mm


そして、1ヶ月後の7月18日、全ての菌糸ビンから成虫を取り出しました (。・x・)ゝ

21頭の3令幼虫たちは、一応すべて羽化していました

♂が7頭、♀が14頭

きっちり1:2の比率ですが、たいていのクワガタはこんな比率で♀が必ず多いです
少なくともおいらが今まで繁殖させてきたクワガタたちではたいてい1:2です、って前もどこかで書いたようなヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ

皆さんのところではどうですか?



せっかくなので♀の新成虫もアップで撮ってみました

以前繁殖させたのはもう5年くらい前でしたが、その時は羽化した♀のうち何頭かは黒い個体でした
しかし今回はみんなこのような小豆色で、特筆出来る結果は特にありませんでした

ちなみに♀の羽化サイズは33mm台後半〜37mm台後半でした



一応全て羽化したのですが、残念ながら♂の中には羽化不全の個体もいました

こちらの♂は掘り出した時の蛹室のサイズが明らかに他の個体と比べて小さく、おそらく羽化時に折れ曲がった大アゴを延ばすスペースがなかったのでしょう

ノコギリクワガタの♂は羽化の際、大アゴをいったん折り曲げた姿勢にしてから後翅を伸ばします
蛹の時は伸びている大アゴを、わざわざ折り曲げるのです( ´・∀・`)へー
蛹から抜け出た成虫の頭が持ち上がるのは全行程の一番最後なわけですが、その時まで大アゴは写真の個体の箇所で折れ曲がっています

そして後翅が伸びきり、最後に頭を起こしてから大アゴを伸ばすわけですが、この個体が作った蛹室はあまりに長さがなさ過ぎて、頭は起こしたけど大アゴを伸ばすスペースがなかったと思われます
伸ばしたはずの後翅が格納されずくしゃくしゃになっていたのもこの結果を裏付けるものですな
羽化ボトルの断面積は十分なスペースがあったんですけど・・・

小さすぎる蛹室を作るケースは、ほかの種類のクワガタでもたまにあったりしますから困ったものです(´・ェ・`)



一方こちらはアゴの形状があきらかにおかしな個体

こんな形の大アゴをもったノコギリクワガタは見たことがありません
大歯型なのに何だか短いし、内歯の形状も変です��( ̄□ ̄;)ナント!!
 


この個体はお腹もおかしい事になっていました 工エエェェ(´д`)ェェエエ工工

ハラボテと称される、下半分が大きくはみ出した状態になっています
そして後翅も収まっていません

原因はおいらにはまったくわかりませんが、偶発的な奇形ということで自己完結m(._.)m



一方こちらは正常な個体のお腹の写真

比較のために撮ってみましたが、おや、どこが正常なんだ? とおもわれた方も多いかと思います

羽化した直後のクワガタのお腹は、皆一様にこんな感じで厚みがあります
そしてこの状態の間は蛹室内に留まり、お腹がしっかりと収まるまでずーっとエサも食べずに過ごしています
もしかしたら休眠期間に使う栄養分がたっぷりと入っているのかもしれませんなw

ところでノコギリクワガタは、羽化してからの休眠期間がとても長いことで知られています

例えば飼育下のオオクワガタなどが羽化後1〜3ヵ月程度の休眠期間なのに対し、1年という長い期間を蛹室に留まったまま過ごすのです
自然界では晩秋に孵化した幼虫が翌年の夏に羽化し、そのまま土中で1年を過ごしてから翌年の初夏に地表に現れ活動を開始、子孫を残して初秋には死んでいく、というサイクルなのだそうです

理由はわかりませんが、このサイクルは我が家のような冬でも温かなマンション屋内(冬場の最低室温16℃)で飼育していても同じようです
しかし羽化したビンの内部は自然界と違い、だんだんとオガコが劣化したりして危険です
また、春になっていつ起きてきたのかビンごとにこまめにチェックするのも面倒です
起きてきたのに餌を与えないと、あっという間に餓死してしまうから困ったものです



そこでおいらは取り出した新成虫を♂と♀にわけ、それぞれ用意したプラケースで集団越冬してもらうことにしましたw

今毎度おなじみコバエシャッター(大)に湿らせた水苔を5cmほど敷き、その上に重ならないように新成虫を置いていきます
もちろん、羽化不全の2頭も同じように入れてあげました
そして、その上に湿らせた水苔をさらに5cmほど敷いてから、一応おかしなやつが活動を開始するかもしれないという事で、餌を1個だけ入れ暗い場所に安置しました

この状態で冬の間も一切フタを開けることなく放置です
湿度が保てるコバシャは本当に便利ですなw

あ、忘れていましたm(._.)m
♂の羽化サイズは59mm〜61mm大歯型と特筆すべき点はなく、どの個体も似たり寄ったりでした

菌糸ビンを使った飼育は特段の成果を得られるものではなさそうだという、これまた特筆するところのない結果となりました



そして・・・
今年6月、いよいよ新成虫たちの活動が開始されました

まずは♀たちです
日を追うごとに1頭、また1頭と水苔の中から姿を現わすようになりました

写真は現在の飼育ケースの様子
ずぼらなおいらは冬眠セットのまま、餌皿を追加しただけの適当飼育です
♀のみのケースですが、夜ごと餌をめぐる争いが行われています
見ていると、勝敗はあっさり決まることが多く、勝った個体のみが餌を食べているようなかんじです
きっと負けた個体は勝った個体が眠りにつくまでじっと待っているのでしょう
というわけで、他頭飼育はなるべく避けたほうが大切なクワガタは長生きしそうです、♀であっても。

そして数日後、あの羽化不全ブラザーズが姿を現わしました
こんな姿でもしっかりと生き続けていたようです
あんなに折れ曲がった大アゴでは餌のゼリーに舌が届かないだろうなー、と思っていたら
ある日どうやったのか、片方のアゴが折れていました
さらには、羽化不全同士で餌場の争いも目撃しました

・・・しかし2週間ほどで相次いで★となりました
やはり羽化不全の個体は長生きできないようですな(´・ェ・`)

一方、完品の♂たちはなかなか姿を現しません
ようやく姿を現したのは7月中旬、梅雨明けごろでした
自然界に於いても大型の♂の出現は、カブトムシとほぼ同時期だそうです
カブトがほとんどいない日中にも活動する理由は、餌の確保のためかもしれませんねw

さて、今年は♂も多頭飼育をして、久々に戦いを観察してみようと思います (。・x・)ゝ

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 ↑投票ボタン 今年、隣の木は連日の採集圧で何も観察できません Σ(゚д゚lll)ガーン