POKKUN's Life

クワガタ・ゲンゴロウ・小動物飼育など

採集マナーと良識


(現在採集が困難な山梨県産オオクワガタ)

昨日書いた採集についてですが、もう少し深く書いてみようと思ったことがあります
今回は題して

「採集マナーと良識」

であります
実はこれ、ゲンゴロウメインのHP「泳げ飛べ歩け!」のそーるわん氏とのBBSの話題でもあります


このブログを継続して読んでいただける方々は、少なくとも昆虫や小動物に関心がある方々だと思うのですが、その中には採集に行かれる方もいらっしゃるでしょう
そして、本来楽しいはずの採集に行って、嫌な気持ちになったことがある方もいらっしゃるでしょう

それは例えば、現地の方との衝突であったり、採集者同士の衝突であったりします
その場での衝突まではなくても、心の中で快く思われない行動を自らがしていたり、または他人がしていたりということもあると思います

昨日の記事の終わりに『マナーや良識をもって〜』ということを書いた訳ですが、その嫌な気持ちにさせるような事象は何故起きてしまったのでしょうか?
自分が知らなかったから?
相手が知らなかったから?
それとも誤解?

そこでこのマナーや良識ついて思うことを書いてみて、それを読んで下さった方が、もし何か1つでも感じていただけるところがあれば有意義ではないかなーと思い、本来のおいらのブログスタンスである「楽しく」から外れて、あえて嫌な話を書いてみようと思った訳です

では、有名なオオクワガタの採集を例にして考えてみます 現在、クワガタ飼育は空前のブームがここ10年近くに渡り続いています
その原因はいくつかあると思いますが、やはり

1.幻といわれた国産オオクワガタの生態が解明されたことにより、素人でも簡単な飼育方法の確立があったこと
2.外国産の有名なカブト・クワガタの生きたままの輸入が解禁されたこと

この2点だと思っています

このブームに乗って、以前では考えられない程の膨大な種類の書籍が発行され、その中には採集場所採集方法まで詳細に書かれているものもありました
ちなみにおいらはそれをコンビニで立ち読みした記憶があります
コンビニですら取り扱う程の露出度だったということです

これにより、有名産地といわれる場所が世間に広まり、機動力のある大人がこぞって出かけて行っては採集を繰り返すという事態になった訳です

さらに困ったことは、その採集方法の内容です
ご存知の方が多いと思うので詳細は省きますが、この内容は

1.他人の所有物を破壊する行為であること
2.貴重な繁殖場所を破壊する行為であること

の2点であります
特に1.などは犯罪行為であるにもかかわらず、その点について一切触れていないことが引き金となったのでしょうか、罪悪感もなく平気で行う大人が後を絶ちません
しかもそのような採集方法を掲載している書籍がいまだに新規発行されているのを先日みかけました

これらは本来、『オオクワガタの採集についての本』だと思いますが、結果『オオクワガタの採集が将来できなくなる本』になってしまったみたいです

事実、ある地域では訪れる採集者すべてを悪人扱いするほどになってしまったようです
また、貴重な産卵場所そのものを撤去して、採集者が来なくなるようにする方までいらっしゃる程事態は深刻となっているようです

見ず知らずの大人が大勢やってきて、自分の所有物を破壊するは、ゴミは捨てていくはでは、いままで黙認してきた土地の所有者も「昆虫採集くらい」とは思えなくなってきているのだと思います
こうなってしまっては、もはや採集者と地元の方の間の関係修復は難しいでしょう


さて、現在上記のようなことになってしまったのは、残念ながら採集者のマナーと良識の欠落によるものだといわざるを得ません
もし、採集者が、個人の所有物を傷つけることをせず、ゴミ(トラップを仕掛けて放置するなど)をきちっと持ち帰り、他人のものに手を出すのなら所有者の方にしっかりと目的を伝え、許可を取るということが出来ていたら、このようなことにはならなかったと思います


昆虫採集は現在、子供の趣味から大人の趣味へシフトしてきているのだと思います
大人であれば、これくらいなら、という甘えは許されません
釣りやキャンプのようなメジャーな趣味と同じように、採集に出かける際はマナーや良識をあらためて考え他人に迷惑をかけない(マナー)乱獲を含み自然を破壊しない(良識)、ということを再度確認することが重要だと思います

ポチっとな
 ↑投票ボタン ご意見など、お待ちしておりますw