『水辺の虫の飼いかた』
今日は飼育書の紹介です
「水辺の虫の飼いかた」
〜ゲンゴロウ・タガメ・ヤゴほか〜
インターネットが普及した現在では、昆虫や小動物を飼育している方々がその趣味をホームページとして多数公開されています
おかげでクワガタ飼育などでは、下手な飼育書よりはるかに斬新な内容なHPもあり、少なくともおいらはここ数年クワガタ関係の飼育書が欲しいと思ったことはありません
しかし、クワガタに比べてマイナーな水生昆虫の飼育について書いているHPはとても少なく、またその飼育方法を詳細に書いているところは残念ながらおいらの力では見つけられませんでした(´・ω・`)ガッカリ・・・
そこで、それについて書いてある書籍を探した訳ですが、その中でおいらが最もお薦めしたいのがこの本です
水生昆虫の飼育を始める方の中には、熱帯魚などを飼っていらして、既に水槽で飼う生き物についての基本的な知識がある方もいらっしゃるとは思いますが、クワガタなどの陸上の生き物からの移行、もしくは全くの初心者の方もいらっしゃると思います
実際、水生昆虫の飼育には、濾過のことや、水草のこと、それに付随した多種多様な知識がないと上手に育てられないといっても過言ではないのですが、これがまたかなり奥が深いのです
この点がクワガタなどに比べて水生昆虫を飼育する上での敷居の高さであり、また醍醐味であるのかもしれません
ただ、そこまで本格的な知識がなければ飼えないのか、と言えば決してそんなことはなく、もっと簡単に、それでいて繁殖という最終目標までの内容がしっかりと書かれた本がこちらです
では、具体的な解説〜 オールカラーの40ページで、(ボリューム感はいまいちですなw)
登場する水生昆虫は
ゲンゴロウ/ガムシ/ミズスマシ/タガメ/コオイムシ/タイコウチ・ミズカマキリ/マツモムシ/アメンボ/ヤゴ
の9種類に分けて紹介されています
それぞれの種類ごとに飼育セット、餌、交尾・産卵・孵化、蛹化・羽化が豊富な写真で紹介されているので、本を開いた瞬間とても入りこみやすい構成となっており、子供から大人まで幅広く楽しめると思います
特においらの興味対象であるゲンゴロウを例に解説しますと、難しいとされる産卵〜孵化までの内容だけで実に8枚もの写真を使った解説があり、これまた難しいとされる蛹化のための上陸方法、そのセット内容も複数パターンをカラー写真で紹介しているため、いい意味で自分で考えることが必要ない、親切な内容になっています
もちろんゲンゴロウだけでなく他の水生昆虫についても同様に豊富な写真を中心とした、まさに
百聞は一見にしかず的解説方法
により、難しい専門用語や専門的な用品の予備知識などなくても誰でも容易に理解できる、敷居の低い構成に大変好感がもてます
ある意味、マニアな方には物足りないかもしれませんが、これから初めて水生昆虫を飼育しようという方には、お値段的にもリーズナブルですので、まずはこの本をお薦めしたいと思いますP ゚ω゚)ノ
『水辺の虫の飼いかた 〜ゲンゴロウ・タガメ・ヤゴほか〜』
文・写真/海野和男・筒井学・高嶋清明
発行/偕成社
1999年3月初版 定価1500円+税
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